おおかみ書房さんのツイートで紹介されていたマンガ家「黄島点心」。
呟かれるまま、リンク先のリイドカフェで『黄色い悪夢』を拝読しました。
 
こりゃスゲぇや!

という訳で、まずは自ら動かねばならぬと決心した私は、Kindleで「黄島点心」と入力したのでした。

 
そこで目に飛び込んできた『甘露に肩想い』。
甘露に肩想い : 1 (アクションコミックス)


グッドなタイトル絵!
まずはコレを読もうってことで早速読んだのですよ!

そして結果として、『黄色い悪夢』に肩を並べるその怪奇ぶりに花キン脱毛!

まずホラー色強めでWeb連載の『黄色い悪夢』に比べて商業誌連載作品らしくエンターテインメント性がだいぶ前面には出ていますが、それはそれで面白い!

一見、奥手で地味娘である主人公・甘露ちゃんを軸とした「青春ラブコメもの」に思えますが、そこは悪夢テラーの黄島点心先生。

あれれ?甘露ちゃんの肩からなんかキモい物体が生えてるぞ?

つーわけで、人面瘡(!)をお供に可憐な奥手少女・甘露ちゃんの怪奇恋愛ジェットコースターが楽しめました。

しかしですね。
実に深いンですよ、この『肩想い』は。

もう一人の主人公と言っていいキモメン「雨郎」の立ち回りにグッと来る男子諸君も多数いるんではないかと。

人間の業が、人面瘡となって化けて出るというモチーフは日本人の文化的財産として物語に使われることは珍しくはありませんが、いや、そこまでやっちゃいますかね…(特に最終話)、アンタすげぇよ、オイラ感動したよ。

甘露ちゃんが、雨郎と同じ地平・どん底にまで落ちて来てからの、雨郎のイケメンぶりがもうカッコ良くて、哀しくて、3巻のラストの大団円までの大疾走がすばらしかった。

怪奇という衣装をかぶって、人間の汚い部分を描き、そして美しさを浮かび上がらせる手腕は、もう現代のドストエフスキー!

大好きな作家さんがまた増えました…。



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